なにやっとんだ!

 ここんとこいろんなボロが方々で出ていますよね。Winnyといい、民主党といい・・・でも歴史を学ぶものとして文化庁高松塚古墳の失態は度し難いものがあります。最近、文化庁が石室内で機材をこかし壁画を傷つけた件、石室に滅菌せずに入った件など不祥事が多発しています。前者は人間が作業する以上ある意味仕方ないです。ただ事後の対応がまずすぎます。隠蔽せずに報告し、きちんと修復案を学者たちと共に模索すべきでした。
後者は完全な怠慢です。文化庁は糾弾され、反省するべきです。はっきりいって信じられません。私のような歴史学科の学生としては平凡な能力しか持たない学生では絶対通らないような難試験をパスしたものや優れた論文を書いた人物が集まる文化庁、この失敗はあまりにお粗末です。研究さえすれば後は壊れてもかまわないという意識がいまだに根底に残っている結果でしょう。これではもう日本の文化庁、考古学界は世界から全く信用されなくなります。これまでにも体質改善のための改革の機会はありました。旧石器捏造のときがそれです。あんなもの一人が出来るわけがないです。体よく首謀者を病院にぶち込んで幕を引いていますが、あれは明らかに組織ぐるみ、それも東北大や文化庁が裏にいたことは明白です。このときに徹底的に膿をだしておくべきでした。あの時改革をしていれば、今回のようなことは起こらなかった、いや起こったにしてももっとまともな措置を取っていたでしょう。今回で本当に改革しなければ日本の考古学は、今後ともこのようなことを繰り返し、世界的な信用を完全に失ってしまうでしょう。今回は捏造以来のチャンスです。何とかして今度こそ改革を断行して、文化財保護行政の旗手になるような組織になってもらいたいもんです。